香りの分析 〜fragrance analysis 〜
J・F・ケネディー大統領の妻としてファーストレディーとなり、アメリカ国内に留まらず、国際的にも流行ファッションの象徴となったジャクリーン・ケネディーの専属デザイナー、オレグ・カッシーニ。そのオレグ・カッシーニからの香水は金木犀とマンダリンなどのフルーティな香りを主体とし、彼女を彷彿させるようなラグジュアリーでキュートな香り。
1990年に発売されたカッシーニには金木犀を始めとする、貴重で豊潤、一般的には高級と言われる香りがふんだんに使用されている。ブルガリアンローズ、チューベローズ、ジャスミンなどが、金木犀の香りに、より一層の豊かさと華やかさを与えている。そして、この華麗な花々を優しく包みこむようなベースノートにはオークモスが含まれており、その独特の暖かい土にスパイスや木が混ざりあったような香りが、カッシーニ全体の香りを引き締めると同時に持続させ、その完成度を高めている。
ハリウッドで衣装などもデザインしていたオレッグ カッシーニの継続したテーマであるように思われるのは、エレガントでありながらも動きやすく、カジュアルであるという点。そのテーマはしっかりと香水にも引き継がれ、稀少で高級な香料を使用しながらも、親しみやすく、デイリーにも特別なシーンにも重宝する香りです。
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