香りの分析 〜fragrance analysis 〜
Eau(オー)とはフランス語で水の意。清涼感溢れるフレッシュな香調の香りには頻繁に用いられる名前であるが、オードランジュヴェルトが他のEau−の香水とは一線を画す点は、柑橘系果実の香料が表現する、弾けるような爽快感よりも、洗練された豊かな香りの印象が強く残る点である。
トップノートに含まれるシトラス(レモン)の香りは皮の渋みとともに、十分な清涼感を演出しているが、マンダリンという、日本での伊予柑に似た甘いオレンジの香りが、シトラスの清涼感に瑞々しさと爽やかな甘みをプラスしている。その他、パパイヤやマンゴなどの南国のフルーツが芳しさを、ウッディ調の香りが、まるで森林浴のような安らぎを香り全体に与えている。
オードランジュヴェルトはシプレ・シトラスと呼ばれる香りのカテゴリーに属する香り。シプレ・シトラスの香りの歴史は長く、古くは男性用コロンとして定番の香調で、リフレッシュを期待した、軽く爽やかな香りである。
一方、爽快でリフレッシュ作用をもたらすだけで終わらない、香りとしての芸術性を備えたオードランジュヴェルトはどこかクラシカルで上質な雰囲気を残すエルメスならではのシプレ・シトラス。
そよ風が吹き抜ける草原の大きな樹木に、熟れ始めたオレンジの果実がたわわに実る。そんな情景を彷彿させるオードランジュヴェルトは、気温の高い夏場に特にお勧めする、一服の清涼感を与える香水。
機能性と芸術性、双方を兼ね備えたオードランジュヴェルトは、ファッショナブルで洗練された男性の身だしなみに最適。貴方の魅力を一層引き立てます。 |