香りの分析 〜fragrance analysis 〜
ファッション業界も含め、最近は「アンチ・マスキュリン」的流れが主流となっており、男性用香水もフェミニンを意識したものが多く発売されている。そんな風潮の中、この香水は忘れ去られていた男性の面影を髣髴させるような光る存在である。
1949年に発売されたヴィスコンティからのアクア ディ セルバはクラシカルな男性像をそのままに、決して押し付けがましくない洗練された男らしさを感じさせる。
アクア ディ セルバが表現するマスキュリン(男性らしさ)は誰からも好感を持たれる、爽やかさも兼ね備えている。アクア ディ セルバ=森の水 の名の通り、清涼感に溢れ、TPOや年齢を問わず現在でも多くの男性から愛されている。
その香りは実にイタリア的でもある。イタリアの香水はベルガモットを多用するのがひとつの特徴であるが、ベルガモットの持つ苦味や切れ味が香りに力強さを与えると同時に、針葉樹やハーブを加えることでシャープな印象も残す。一貫してスーッとした爽快感はこのハーモニーから生まれており、身に纏う人に心地よい爽快感をもたらす。
くせのない王道的香りであるアクア ディ セルバはどんなシーン、ファッションにも対応できる万能な香り。特に湿度の高い日本の夏には最適の香水です。
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