香りの分析 〜fragrance analysis 〜
ドラッカーノワールは「さりげなく漂う」香りでも「個性的で濃厚な」香りでもない。そうかと言って、「爽やかでフレッシュ、清潔感のある」香りという訳でもない。
ドラッカーノワールは、まるで鍛えられた肉体を持った、俊敏なボクサーが放つ、鋭い1発のパンチのようである。衝撃的な印象を残す、シトラスのシャープなパンチは、体中を駆け巡り、バジルやシナモン、ローズマリーなどのハーバルなアコードに変化する。そして、レザーやモス、ウッディのハードで重たい香調が余韻となって残る深みのある香りなのである。
1984年に発売されると、その奥深いシャープな香りは新しい男性用香水の形として評価され、同年香水業界のアカデミー賞とも言えるFIFI賞を受賞した。その後も人気は衰えることなく、マスキュリン男性用香水のリーダー的存在として支持され続けている。
海賊の言葉でDragon Boatの意を持つドラッカーノワールは、その言葉が連想させるように、ワイルドでハード、そしてどこか人々を惹きつけて止まない魅力に溢れた香水である。通常は優しい爽やかな印象をあたえるシトラスの香りもドラッカーノワールの世界ではキリリと精悍な印象に。
存在感があり、身に纏うほどに深みを増すドラッカーノワールは男性のロマンがたくさん詰まったマスキュリンな香水です。オフの定番にも、少し気取ったお出かけ時にも対応できる万能な香りでもあります。
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