香りの分析 〜fragrance analysis 〜
ヴォヤージュ ド エルメスは現在までに発表されたエルメス、フレグランスコレクションのエッセンスがいたるところに散りばめられた、エルメスの、そして調香師Jean Claude Ellenaの美しい旅のアルバムのようである。
エルメス専属調香師Jean Claude Ellenaは、今までいくつもの旅の情景や瞬間を香料という絵の具で描き、エルメスのコレクションに加えてきたのだが、ヴォヤージュ ド エルメスという香りはそのコレクションの中でも集大成とも呼べるクオリティとEllena独特の調香が凝縮された香水なのである。
アンジェリカ、ジュニパーベリー、セダーウッド、白檀、そしてホワイトムスクが天然香料の中心となり構成されたヴォヤージュ ド エルメス。その香りは、オー ド パンプルムース ローズの優しいグレープフルーツの香り、テール ド エルメスの大地と樹木のスケール感、地中海の庭のグリーンの風、そしてオー ド ジャンシャンヌ ブランシュを彷彿させるホワイトムスクの幻想的な香り立ち、このような景色たちが現れては消え、新しい、言わばその懐かしい景色の向こう側、地平線の彼方へ私たちを誘うのだ。
ヴォヤージュ ド エルメス、ボトルデザインは、こちらもエルメス専属プロダクトデザイナーのPhilippe Mouquet氏。シルバーの稼動型ボトルは斬新さの中にも、エルメスの伝統的なエレガンスを決して忘れないスタイリッシュなデザイン。
ヴォヤージュ(旅)の名の通り、旅、バカンスに、バッグに忍ばせたい香り、ヴォヤージュ ド エルメスは見慣れた景色(日常)を抜け出し、新しい世界(生活)への翼となるフレグランスです。 |