香りの分析 〜fragrance analysis 〜
誰もが憧れる南国でのバカンス。日常からエスケープし、エキゾチックな風景に身をゆだねる…そんな夢のような南国の風景を香りに込めたラロッシュ・フィジーは発売当時の60年代に主流であった優しくエレガントなフラワー香調に足りない、力強さと持続性、そしてインパクトを備えた香水である。
フィジーの香りは南の島の表面的な美しさを描いたのではない。主体となる力強いウッディーグリーンと豊かで深い芳香を持つ花々の融合が、島に根を張る木々やエキゾチックな花々、潮風が吹き込む海岸沿いのヴィラ、そして鼻先をかすめるスパイスの香りなどが島全体の風景を詳細なまでに描き出しているのである。
実際の調香で、ガルバナム、パチュリ、バルサム(樹脂)など粘着質なグリーンウッディノートを多用することで、長く持続する力強いフラワー調の香りを実現している。その結果、ドライダウンも素晴らしいものとなっており、イランイランやジャスミン、チュベローズなど甘いフラワーの芳香を残したまま乾いたウッディ調の香りへと転じ、人肌にバカンスの余韻を残す。
フィジーの香りに彩られた女性は、南国のグリーンが醸し出す野性味やエキゾシズムを持つ独特のエレガンスを手に入れることができます。
フィジーは時代を見つめる先駆者的な女性、力強さと繊細さが共存する魅惑的な女性への、最高の香りの贈り物です。 |