香りの分析 〜fragrance analysis 〜
言わずと知れたアメリカ西海岸の高級住宅街、ビバリーヒルズ。
ジョルジオ ビバリーヒルズは、その街の表情を見事に表した香りと言える。西海岸特有の明るくゆったりとした時間の中、高級ブランドやハイセンスなブティックが立ち並ぶ街並みにセレブリティ達が集い、街を賑わす。そのスノッブな空気感が街のいたるところで感じられるのがビバリーヒルズである。
Snob=スノッブとは気取っていて、高級志向という意味であり、時にネガティブな意味合いが含まれるのだが、ジョルジオ ビバリーヒルズという香りはそれを逆手にとり、スノッブな感性をアクセントとして利用する一方で、洗練されたリッチな香りを際立たせることに成功した。
その香りは濃密な香りが特徴であるホワイトフラワーの華麗なる共演が主体となっており、一番強く感じられるのはチュベローズとガーデニアの甘い香りである。そこにはジャスミンやイランイラン、ローズや蘭などもブレンドされ、一層華やかでダイナミックな仕上がりとなっている。
実は、ジョルジオ ビバリーヒルズのようなフラワーノートの強い打ち出しは、最近の香水ではめったにお目にかかれない。
今のトレンドは、ロハスやオーガニック、ナチュラルといった自然派路線、香りも優しくフレッシュな香りが好まれ、元来香りに対し、自然で繊細な趣向を持つ日本人にはこの流れが合っている。
しかしながら、香水の醍醐味はやはり「ロマン」である、日常から離れ、その香水が創り出す世界やストーリーに身を投じる。ひと噴きでいつもと違う自分になれる。いわば、ジョルジオ ビバリーヒルズはそういった「ロマンチシズム」を内包した香りなのである。
ジョルジオ ビバリーヒルズはそのひと噴きで、濃密で華やかな時間を演出できる香水。パーティなどの特別な日の装いはもちろん、週末のお出かけやデートに相応しい香りです。
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