香りの分析 〜fragrance analysis 〜
数々の名香を創り出してきた、フランスの香水専門メーカーキャロンから1981年に発売された、フローラル・アルデヒドの香水。
アルデハイドを使用した名香として、シャネルのNo.5やランバンのアルページュなどが挙げられるが、これらの香水が非常に華やかで大きな花束を想起させるのに対し、ノクチューンはその名の通り、夜想曲のようにしっとりとした風情を漂わせながらも、煌めく夜空のような輝きを持ったシックな香水。
ひと噴きした瞬間は、ベルガモットなどの柑橘系果実とグリーンノートの融合がフレッシュな印象を与えるが、瞬時に消え去る。そしてすぐにアルデハイド特有のぽってりとしたワックスのような香りが立ちはじめ、ノクチューンの中心部である草花様のフラワーブーケを包み込み、この可憐なフラワーブーケに艶やかさを加え、拡散させていく。煌めくフラワーブーケは夜の闇に消えていくように、バニラやアンバー、ムスクが織り成す、温かく甘い香りに吸い込まれる。
夜空に煌めく星空のような、輝きを持ったノクチューンの香りは、特別な夜を演出するのにぴったりの香水です。定番の香りプラスでお持ちになり、少しフォーマルな装いをした時などにお勧めの香りです。 |