香りの分析 〜fragrance analysis 〜
パルファム サクレ、Sacreとはフランス語で“神聖”という意味を持つ言葉。1903年に調香師アーネスト ダルトフによって創設された、フランスのフレグランスハウス、キャロンがその華やかな歴史と確かな技術によって1990年に発表したこの香水はその名の通り、香りに含まれる香料も、ボトルも古代の人々の神聖な営みにまつわるもので構成されている。
黄金のボトル、シナモンやクローブなどのスパイス、ベースノートに含まれる没薬(ミルラ)がパルファム サクレを表現するためのキーワード。これらは古代の宗教的儀式に縁が深く、神聖で高価のものとして伝えられている。
香り全体の印象は濃厚で刺激的。ひと噴きした瞬間はスパイス類と少しのレモン調の香りが感じられる。ミドルノートはローズ、ジャスミン、ネロリやミモザがスパイスの香りと溶け合い、長く持続する。スパイスの乾いた木の香りとともに、ベースノートのミルラや動物性の香料を合わせるのはオリエンタル系と呼ばれる香水の典型的な調香。パルファム サクレの香りは最後までスパイスの香りが強く主張し続け、様々な花の香りとともに甘くそして深くなります。
パルファム サクレの香りは一貫して荘厳な印象を与える香水です。イブニングからのパーティなど冬の正式な席に、気高さを演出する香りです。 |