香りの分析 〜fragrance analysis 〜
琥珀、それは自然界の偶然により創造された宝石。数千万年も前に生息していた樹木からでた樹液が化石化したものが琥珀であり、古代より人々に宝石として愛され続けている。
ロイヤルデライトの香りは琥珀の中に宿る輝きに似ている。明るく艶やかでありながら、落ち着きと植物から生成した宝石ならではの優しさを感じさせるのである。
やはり、その香りの中心はアンバー(樹脂)。バニラと調合されることで甘みを増し、サンダルウッドとともにベースノートとして鎮座する。トップノートにあるマンダリンは明るさを、ミドルノートのイタリアンジャスミンやターキッシュローズ(トルコ産ローズ)が華やかさをもたらし、そして輝きをも香り全体に与えている。
ロイヤルデライトは“王のスポーツ”にインスパイアされて創られた香水であるという。イギリス王室御用達のクリードにとっての“王のスポーツ”とは何か。ロイヤルデライトの箱にも描かれる乗馬は格式高く、イギリス王室にも縁の深いスポーツであり、そのせいか、乗馬用具によく用いられる革も香りのモチーフとしてベースノートに隠れている。一般的にレザーノートを用いるとハードでアヴァンギャルドな印象を香りにもたらすが、伝統と格式のクリードのレザー使いは気品を保ち、柔らかで上品な仕上がりとなっているのである。
軽めのオリエンタル調の香りと言えるロイヤルデライト。持続性があり、透明感も溢れる香りは香料にこだわり続けるクリードならではの仕上がりです。
豊かで瑞々しい香りロイヤルデライト。実りの秋にも相応しく、その上質で気品溢れる香り立ちから、成熟した女性にお勧めしたい香水です。
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