香りの分析 〜fragrance analysis 〜
サムサラとは、古代サンスクリット語で輪廻転生を表す言葉。サムサラは生命を育み、紡ぎ続ける女性“性”を象徴する要素を、その香りからボトルデザインまでにこだわり、表現した香水。偉大なフレグランスハウスにあり、その才能を若くから発揮した4代目調香師、ジャンポールゲラン氏が生命の根源とも言える女性“性”に対し畏敬の念を表し、その奥深い内面までも見事に描き出した、力強くも神々しい名香である。
ヴァニラの甘みとムスクの温かさが加わったマイソール産のサンダルウッド(白檀)が、サムサラの中心部となる香り。白檀の香りをテーマにした香水は数多くあるが、これほどまでに官能的かつ神秘的な白檀の香りはない。さらに、その香りにジャスミンのまったりとした濃厚な香りが合わさり、まるで匂い立つ女性の肌のようになまめかしい香りを醸し出す。
ゲラン社はサムサラを創作する前から確固たるテーマを持っていたという。※1「東南アジアと結びついたエキゾチックな創作をすべきことは確かでした。」とその後のゲラン社が語っているように、調香師ジャンポールゲラン氏も※2「白檀とジャスミンは神殿と神の香りであり、東南アジアの真髄」と語る。そのテーマに沿うようにボトルもカンボジアにあった仏像をモチーフに製作されており、ボトルの色はまるで鼓動する生命を表すような深紅、その形はまるで女性の腰のラインのようにも思える。
肌に吸い付くように馴染むサムサラの香りは、人肌で温められることで一層の魅了を発揮するため、特に秋から冬にお勧めの香りです。女性の真の愛情に触れた時のように温かな香りをお楽しみください。
※1、2 "PERFUME LEGENDS" Michael Edwards 著より引用
|