香りの分析 〜fragrance analysis 〜
J・F・ケネディー大統領の妻としてファーストレディーとなり、アメリカ国内に留まらず、国際的な流行ファッションの象徴となったジャクリーン・ケネディー。その専属デザイナーであったオレグ・カッシーニからの香水が、金木犀とマンダリンなどのフルーティな香りを主体とした「カッシーニ」である。濃厚なフルーティノートが主体でありながら、キュートな一面も覗かせる香り立ちは、まさにジャクリーン・ケネディーを描いた香水である。
カッシーニには金木犀を始めとする、希少で高価な香料がふんだんに使用されている。ブルガリアンローズ、チューベローズ、ジャスミンなど豊潤なフラワーノートが、金木犀の香りに、より一層の華やかさを与えている。そして、この華麗な花々を優しく包みこむようなベースノートはオークモスが主体となっており、その独特の、土にスパイスや樹木が混ざりあったような温かな香気はカッシーニ全体の香りを引き締めると同時に持続させ、その完成度を高めている。
ハリウッドで衣装などもデザインしていたオレッグ カッシーニの継続したテーマは、エレガントでありながらも動きやすく、カジュアルであるという点。そのテーマはしっかりと香水にも引き継がれ、稀少で高価な香料を使用しながらも、フルーティノートを加えることで、親しみやすく、デイリーにも特別なシーンにも重宝する香りに仕上がっている。
華やかさを周囲に振り撒くようなオーデトワレとは対照的に、カッシーニパルファムは金木犀やフルーツの豊かな香りが、身に纏う者の周囲にゆったりと漂い、ラグジュアリーなオーラをもたらします。レディライクな淑女に相応しい香水です。
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